作品名: 宮城野<ディレクターズカット版>(日本)
制作年:2008年
評価項目、各項目の最高は5つ星
1.人間や社会に対する追及の深さ ☆☆
2.時間的、歴史的壮大さ ☆☆
3.地域を超える力、世界的壮大さ ☆☆
4.アイデアの独創性 ☆☆☆
5.新しい見方の提示 ☆☆☆
6.映像上の美しさ、すばらしさ、または独自性 ☆☆
7.キャスティングの妙味と役者の演技力 ☆☆
8.シナリオの整合性や見せる順番の適切さ ☆☆
【合計星数】 18
【寸評】
薄汚れた女郎・宮城野の処刑が行われようとしている。罪名は浮世絵師・東洲斎写楽殺し。その罪を決定づけたのは、宮城野が持っていた写楽が描いた一味の絵である。写楽は、わずか十か月の間に百数十点もの絵を残し忽然と姿を消した。実在の人物でありながら、その実像は今なお闇に包まれている。そこで、適当に創り上げられたのが本作品だ。女郎の純愛を写楽の浮世絵偽作者との関係で描こうとした。最後のどんでん返しは、ひねりがきいていて、とてもおもしろい。また、本作品で特筆すべきは、その舞台仕立てである。ただ単に製作費の節約というだけではなさそうだ。私のように日頃から劇を観ている人間には、違和感はほとんどないが、きわめて斬新な趣向である。この成否については何もいわない。全体として、とても楽しめた映画である。
合計星数(2019年4月12日に下記の評価を修正)
12以下 駄作
14~16 一般的な並みの作品
18以上 秀作、話題作
24以上 優良作品
29以上 最優秀作品
No comments:
Post a Comment