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Saturday, November 23, 2019

見られた情事(日本、2000)9点

作品名:見られた情事(日本)

制作年:2000年

評価項目、各項目の最高は5つ星

1.人間や社会に対する追及の深さ 
2.時間的、歴史的壮大さ 
3.地域を超える力、世界的壮大さ 
4.アイデアの独創性 
5.新しい見方の提示 
6.映像上の美しさ、すばらしさ、または独自性 
7.キャスティングの妙味と役者の演技力 
8.シナリオの整合性や見せる順番の適切さ ☆☆

【合計星数】 9

【寸評】
姉から恋人を奪い、姉を自殺に追い込んでしまった妹。罪の意識にさいなまれながら、姉から奪った男と鎌倉の町でひっそりと暮らす。男は罪悪感から、勃起不全となる。お互いの傷をなめあうように生きる二人だが、彼女たちの前に、姉とそっくりの女が現れる。彼女は指名手配犯として警察に追われてるが、この警察官二人が間が抜けていて、映画全体の雰囲気を損ねている。やり場のない無力感にひたりたい方には、おもしろい映画かもしれないが、私には何の感動もない。

合計星数(2019412日に下記の評価を修正)
12以下 駄作
14~16  一般的な並みの作品
18以上 秀作、話題作
24以上 優良作品
29以上 最優秀作品







Thursday, November 21, 2019

宮城野<ディレクターズカット版>(日本、2008)18点


作品名: 宮城野<ディレクターズカット版>(日本)

制作年:2008年



評価項目、各項目の最高は5つ星

1.人間や社会に対する追及の深さ ☆☆

2.時間的、歴史的壮大さ ☆☆

3.地域を超える力、世界的壮大さ ☆☆

4.アイデアの独創性 ☆☆☆

5.新しい見方の提示 ☆☆☆

6.映像上の美しさ、すばらしさ、または独自性 ☆☆

7.キャスティングの妙味と役者の演技力 ☆☆

8.シナリオの整合性や見せる順番の適切さ ☆☆



【合計星数】 18



【寸評】
薄汚れた女郎・宮城野の処刑が行われようとしている。罪名は浮世絵師・東洲斎写楽殺し。その罪を決定づけたのは、宮城野が持っていた写楽が描いた一味の絵である。写楽は、わずか十か月の間に百数十点もの絵を残し忽然と姿を消した。実在の人物でありながら、その実像は今なお闇に包まれている。そこで、適当に創り上げられたのが本作品だ。女郎の純愛を写楽の浮世絵偽作者との関係で描こうとした。最後のどんでん返しは、ひねりがきいていて、とてもおもしろい。また、本作品で特筆すべきは、その舞台仕立てである。ただ単に製作費の節約というだけではなさそうだ。私のように日頃から劇を観ている人間には、違和感はほとんどないが、きわめて斬新な趣向である。この成否については何もいわない。全体として、とても楽しめた映画である。



合計星数(2019412日に下記の評価を修正)

12以下 駄作

14~16  一般的な並みの作品

18以上 秀作、話題作

24以上 優良作品

29以上 最優秀作品




Wednesday, November 20, 2019

無伴奏(日本、2015)24点


作品名:無伴奏(日本)

制作年:2015年



評価項目、各項目の最高は5つ星

1.人間や社会に対する追及の深さ ☆☆☆

2.時間的、歴史的壮大さ ☆☆☆

3.地域を超える力、世界的壮大さ ☆☆☆

4.アイデアの独創性 ☆☆

5.新しい見方の提示 ☆☆☆☆

6.映像上の美しさ、すばらしさ、または独自性 ☆☆☆☆

7.キャスティングの妙味と役者の演技力 ☆☆☆

8.シナリオの整合性や見せる順番の適切さ ☆☆☆



【合計星数】24 



【寸評】
 多様な愛の在り方について問うもので、冒頭の一見明るいほとばしる問いかけが、映画を観れば観るほど、純粋なものや、深いものに変わる。観るものとしては、おもしろいような、怖いような気分になる。そして、最終的に、これは余りにも大きな問題で、主人公の高校生はもちろんのこと、一人前の大人である我々も、そんな難しい問題の前で立ちつくすしかない。
 それほどの問題だからこそ、1969年反戦運動や全共闘運動が起きていた激動の1969年に設定したことは正しい。戦後70年において、これ以外の時代で、これほどまでに問題を突き詰められた時代はないからだ。ただし、この時代を実感できない若者とって、冒頭のデモシーンなどは違和感があり、映画の本題と無関係だと思われるにちがいない。  高校3年生の野間響子は、親友と制服廃止闘争委員会を結成し、革命を訴えシュプレヒコールをあげる日々をおくるが、実はベトナムにも安保にも沖縄にも強い想いがあるわけではない。そんな自分に嫌気がさしていたある日、響子は親友に連れられて入ったバロック喫茶「無伴奏」で、どこか捉えどころのない大学生・渉と、渉の親友・祐之介、祐之介の恋人・エマの3人に出会う。  場所の設定が、東京でないのがよい。地方都市の仙台だ。たむろする場所が、フォーク喫茶ではなく、バロック喫茶なのがよい。この映画は原作があってのもので、これらの点は、映画監督の意図によるものではないかもしれないが、それが興味深い。
 映像や画面やアングルは、多分に常識的で伝統的な面があるが、全体としてきわめて適格で、基本的にきれいだ。音楽はバロックが中心だが、フォークなどもちりばめ、全体の内容をうまく盛り上げている。
 ただ、見終わって、青春時代や若者に特有だと思うが、問題となっている社会や愛情が余りに観念的で、頭のなかや肉体だけで把握されたものだという印象が強く残る。現実感がないのだ。だから、最後の死も情緒的にしかとらえられない。大学生渉の実家の状況や、主人公響子と親との葛藤などをもっと丁寧に描写したら、そのような浮ついた印象は多少とも減少することだろう。  私としては、久しぶりにおもしろい映画を観た。

合計星数(2019412日に下記の評価を修正)

12以下 駄作

14~16  一般的な並みの作品

18以上 秀作、話題作

24以上 優良作品

29以上 最優秀作品





Monday, November 18, 2019

ラストサムライ(アメリカ、2003)24点


作品名: ラストサムライ(アメリカ)

制作年:2003年



評価項目、各項目の最高は5つ星

1.人間や社会に対する追及の深さ ☆☆☆

2.時間的、歴史的壮大さ ☆☆☆

3.地域を超える力、世界的壮大さ ☆☆☆

4.アイデアの独創性 ☆☆☆

5.新しい見方の提示 ☆☆

6.映像上の美しさ、すばらしさ、または独自性 ☆☆☆☆

7.キャスティングの妙味と役者の演技力 ☆☆☆

8.シナリオの整合性や見せる順番の適切さ ☆☆☆



【合計星数】 24



【寸評】
明治維新後の日本、押し寄せる近代化の波の中、勝元は最後のサムライとして政府軍と戦いを挑む。日本初の近代的軍隊を訓練する教官としてオールグレンは、ふとしたきっかけから、勝本とともに戦うことになる。すばらしい俳優陣、スケールの大きな舞台造り、考えつくされたカメラワークなど。映画の醍醐味を十分に楽しむことができる。ただし、私個人としては、莫大なお金をかけたであろうこんな映画は、それほど好きではない。



合計星数(2019412日に下記の評価を修正)

12以下 駄作

14~16  一般的な並みの作品

18以上 秀作、話題作

24以上 優良作品

29以上 最優秀作品




闇の子供たち(日本、2008)20点


作品名: 闇の子供たち(日本)

制作年:2008年



評価項目、各項目の最高は5つ星

1.人間や社会に対する追及の深さ ☆☆☆

2.時間的、歴史的壮大さ ☆☆☆

3.地域を超える力、世界的壮大さ ☆☆

4.アイデアの独創性 ☆☆

5.新しい見方の提示 ☆☆

6.映像上の美しさ、すばらしさ、または独自性 ☆☆☆

7.キャスティングの妙味と役者の演技力 ☆☆

8.シナリオの整合性や見せる順番の適切さ ☆☆☆



【合計星数】 20



【寸評】
バンコクで、幼児人身売買を取材する南部は、日本人の子供がタイで心臓の移植手術を受けるという情報を得る。臓器密売の元仲介者に接触した南部は、提供者の子供は生きたまま臓器を摘出されるという事実を知る。その現場に迫ろうとするが、命がけである。タイ警察の連携し、追い詰めようとする。サスペンス仕立てになっていてとてもおもしろい。タイの貧しい農村、バンコックの雑踏、そして、移植を望む日本人。その映像がビビッドである。動かしがたい現実が裏にあり、それが画面の一つ一つに重みを与えている。



合計星数(2019412日に下記の評価を修正)

12以下 駄作

14~16  一般的な並みの作品

18以上 秀作、話題作

24以上 優良作品

29以上 最優秀作品




Sunday, November 17, 2019

いしゃ先生(日本、2015)18点


作品名: いしゃ先生(日本)

制作年:2015年



評価項目、各項目の最高は5つ星

1.人間や社会に対する追及の深さ ☆☆☆

2.時間的、歴史的壮大さ ☆☆

3.地域を超える力、世界的壮大さ ☆☆

4.アイデアの独創性 ☆☆

5.新しい見方の提示 ☆☆

6.映像上の美しさ、すばらしさ、または独自性 ☆☆☆

7.キャスティングの妙味と役者の演技力 ☆☆

8.シナリオの整合性や見せる順番の適切さ ☆☆



【合計星数】 18



【寸評】
時代は昭和初期である。仙境のナシチンゲールと呼ばれた一人の新米女医の語。山形県大井沢村は僻地で、無医村だった。その地に実在した女医・志田周子の生涯を完全映画化。文部省推奨といった感じの非の打ちどころにない映画である。奇をてらうことなく、オーソドックスなカメラワークは内容を反映し好感がもてる。女医の純粋な心情は、山村の美しいが過酷な自然の景色に如実に表現されている。その生き方に、思わず涙を流してしまう。最後の3分ほどは、実際の映像が流れる。これにより、さらに現実感が増す。



合計星数(2019412日に下記の評価を修正)

12以下 駄作

14~16  一般的な並みの作品

18以上 秀作、話題作

24以上 優良作品

29以上 最優秀作品





妻の秘蜜―夕暮れてなお―(日本、2016)10点

作品名: 妻の秘蜜―夕暮れてなお― (日本) 制作年:2016年 評価項目、各項目の最高は5つ星 1.人間や社会に対する追及の深さ  ☆ 2.時間的、歴史的壮大さ  ☆ 3.地域を超える力、世界的壮大さ  ☆ 4.アイデアの独創性  ☆☆ 5.新しい見...