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Thursday, December 5, 2019

女は冷たい嘘をつく(韓国、2016)23点


作品名: 女は冷たい嘘をつく(韓国)

制作年:2016年

評価項目、各項目の最高は5つ星

1.人間や社会に対する追及の深さ ☆☆☆
2.時間的、歴史的壮大さ ☆☆
3.地域を超える力、世界的壮大さ ☆☆
4.アイデアの独創性 ☆☆☆☆
5.新しい見方の提示 ☆☆
6.映像上の美しさ、すばらしさ、または独自性 ☆☆☆☆
7.キャスティングの妙味と役者の演技力 ☆☆☆
8.シナリオの整合性や見せる順番の適切さ ☆☆☆

【合計星数】 23

【寸評】
離婚したジソンは1人で娘を育てるためにベビーシッターのハンメに世話を任せ、自身は一日中仕事に追われていた。そんなある日、突然ハンメと娘が姿を消してしまう。その娘を探し回るのだが、その動きは早く、話の展開もテンポもとてもよい。そして、最終的には離婚した相手の職場にゆきつく。その展開は、なかなか思いつかないようなもので、おもしろい。それだけでなく、話が展開するたびに、韓国がかかえる社会問題などが一つずつ明らかになり、その面でもおもしろい。うまく創られたサスペンス映画だともいえる。蛇足ながら、日本語のタイトルは悪い。

合計星数(2019412日に下記の評価を修正)

12以下 駄作
14~16  一般的な並みの作品
18以上 秀作、話題作
24以上 優良作品
29以上 最優秀作品




大統領の執事の涙(アメリカ、2013)16点


作品名:大統領の執事の涙(アメリカ)

制作年:2013年



評価項目、各項目の最高は5つ星

1.人間や社会に対する追及の深さ ☆☆☆

2.時間的、歴史的壮大さ ☆☆☆

3.地域を超える力、世界的壮大さ ☆☆

4.アイデアの独創性 

5.新しい見方の提示 

6.映像上の美しさ、すばらしさ、または独自性 ☆☆

7.キャスティングの妙味と役者の演技力 ☆☆

8.シナリオの整合性や見せる順番の適切さ ☆☆



【合計星数】 16



【寸評】
歴代の大統領に仕えた黒人執事の話だ。実際の人物をもとにしていることもあり、実際の映像も随所に交えながら創り上げられた映画である。それだけに、事実の重みがあり、この映画の評価や価値を上げている。綿花畑の奴隷として生まれたセシル・ゲインズが父が白人に銃で撃たれる場面で映画は始まる。これがあまりにも衝撃的で、その後のすべての展開を暗示している。



合計星数(2019412日に下記の評価を修正)

12以下 駄作

14~16  一般的な並みの作品

18以上 秀作、話題作

24以上 優良作品

29以上 最優秀作品






Tuesday, December 3, 2019

ニライカナイからの手紙(日本、2011)16点


作品名: ニライカナイからの手紙(日本)

制作年:2011年



評価項目、各項目の最高は5つ星

1.人間や社会に対する追及の深さ ☆☆

2.時間的、歴史的壮大さ ☆☆

3.地域を超える力、世界的壮大さ ☆☆

4.アイデアの独創性 ☆☆

5.新しい見方の提示 ☆☆

6.映像上の美しさ、すばらしさ、または独自性 ☆☆

7.キャスティングの妙味と役者の演技力 ☆☆

8.シナリオの整合性や見せる順番の適切さ ☆☆



【合計星数】 16



【寸評】
沖縄の竹富島が舞台だ。「風希、お誕生日おめでとう……」涙をこらえながら船着場で母 を見送った6歳からずっと、風希と母をつなぐものは毎年誕生日に送られてくる手紙だけだった。本当にオーソドクスな映画造りだ。土地の風習や祭祀を織り込み、地元の人々も巻き込む良心的な作品だ。一日経って寸評を書こうと思うと、とても理性的な疑問が沸いてくる。母や祖父は、母の死をそれほどまでに隠す必要や必然性はあったのかと思うのだ。その辺りの事情があまり描かれていないので、今になって疑問が沸くのだろう。



合計星数(2019412日に下記の評価を修正)

12以下 駄作

14~16  一般的な並みの作品

18以上 秀作、話題作

24以上 優良作品

29以上 最優秀作品




Monday, December 2, 2019

(秘)色情めす市場(日本、1974)21点


作品名: (秘)色情めす市場(日本)

制作年:1974年



評価項目、各項目の最高は5つ星

1.人間や社会に対する追及の深さ ☆☆

2.時間的、歴史的壮大さ ☆☆

3.地域を超える力、世界的壮大さ ☆☆

4.アイデアの独創性 ☆☆☆

5.新しい見方の提示 ☆☆☆

6.映像上の美しさ、すばらしさ、または独自性 ☆☆☆

7.キャスティングの妙味と役者の演技力 ☆☆☆

8.シナリオの整合性や見せる順番の適切さ ☆☆☆



【合計星数】 21



【寸評】
日活のロマンポルノ映画のようだ。ポルノ映画を見たいと思って、劇場に入った人間は、この映画を見て、だまされたと思うにちがいない。全編がセックスシーンばかりだが、ほとんどが目を覆いたくなるようなものばかりで、吐き気さえ催す男性もいるだろう。通天閣が見下ろす夏の釜ヶ崎。トメは売春を斡旋する小料理屋の女将と喧嘩別れしフリーの売春婦になる。同じく売春をする母のよね(花柳幻舟)と知能障害をもつ弟の実夫との3人暮らしだ。トメを中心に話は進むが、監督の目はあくまで冷徹だ。リアリズムの極地かもしれない。リアリズムが描こうとする現実が、厳しければ厳しいほど、単なるリアリズムを突き抜け、シュルリアリズムとなる。余りにもシュールすぎて、この世界についていけない人が多いだろう。私も、そのうちの一人かもしれない。映画技法的にも、いろいろなことが映像上試みられている。冒頭では、素人カメラマンかと思われるような、あちこちちらつく映像。後半の一部にカラーを配した手法。大阪、関西弁、演歌、通天閣などが混然と、しかしすべてがうまくかみあい異次元の世界を現出している。そして、重要なことは、この世界は映画でしか表現できなさそうだということだ。最後に指摘したいのは、こんなシュールな映画が創られたのが、アングラ演劇などが盛んだった1970年代前半だという点である。あの時代は、こういうものを生み出すエネルギーをもっていたし、たとえ一部にせよ、こういうものを絶賛する人々がいたのである。  

合計星数(2019412日に下記の評価を修正)

12以下 駄作

14~16  一般的な並みの作品

18以上 秀作、話題作

24以上 優良作品

29以上 最優秀作品




妻の秘蜜―夕暮れてなお―(日本、2016)10点

作品名: 妻の秘蜜―夕暮れてなお― (日本) 制作年:2016年 評価項目、各項目の最高は5つ星 1.人間や社会に対する追及の深さ  ☆ 2.時間的、歴史的壮大さ  ☆ 3.地域を超える力、世界的壮大さ  ☆ 4.アイデアの独創性  ☆☆ 5.新しい見...