作品名:プレシャス (アメリカ)
制作年:2009年
各項目、5つ☆が最高(2019年4月21日、評価内容を微修正)
1.人間や社会に対する追及の深さ ☆☆☆☆
2.時間的、歴史的壮大さ ☆☆☆
3.地域を超える力、世界的広大さ ☆☆☆
4.アイデアの独創性 ☆☆☆
5.新しい見方の提示 ☆☆☆
6.映像上(音楽を含む)の美しさ、すばらしさ、独自性 ☆☆☆☆
7.キャスティングの妙味と役者の演技力 ☆☆☆☆
8.シナリオの整合性や見せる順番の適切さ ☆☆☆☆☆
【合計星数】 29
【寸評】
すべての人に見てほしい映画だ。簡単に「感動作」などといいたくないが、日本の高校生にもみてほしい感動作だ。ところが、この映画は成人向けになっている。確かに、多少のセックス場面はあるが、これはたいしたことはない。そこで起こることはあまりにもショッキングなことばかりだ。しかし、映画を見ていて、これは決して異常とはいえないアメリカ社会の現実なんだろうと思わせる。その映像やアングルはすばらしい。廃れきったハーレムの雰囲気がよくでている。主人公は、あえていうと、醜いほどのデブの黒人中学生だ。ABCもわからない。その子を、フリースクールの先生がABCから教える。ヘレンケラーにサリバン先生が教える光景を思いだすほど、やさしく手をとり教える。そして、その読み書きの力が彼女の確実な力となり、現実を直視させ、泥沼の現状を切り開かせる。音楽もジャズで固め、力強く見るものの心に響く。時おり挿入される明るい場面は、彼女の夢見る未来なんだろう。とにかく、すばらしい。
合計星数(2019年4月20日に下記の評価を修正)
8 最低
12以下 駄作
14~16 一般的な並みの作品
18以上 秀作、話題作
23以上 優良作品
29以上 最優秀作品
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