作品名:ある夜のセックスのこと モントリオール、27時(カナダ)
制作年:2011年
各項目、5つ☆が最高(2017年4月21日、評価内容を微修正)
1.人間や社会に対する追及の深さ ☆☆☆
2.時間的、歴史的壮大さ ☆☆
3.地域を超える力、世界的広大さ ☆☆
4.アイデアの独創性 ☆☆☆
5.新しい見方の提示 ☆☆☆
6.映像上(音楽を含む)の美しさ、すばらしさ、独自性 ☆
7.キャスティングの妙味と役者の演技力 ☆
8.シナリオの整合性や見せる順番の適切さ ☆☆
【合計星数】 17点
【寸評】
冒頭から15分ほど、お互い名前もしらない者どうしのはげしいセックスシーンがつづく。ふつうなら、男と女が出会い、会話を交わし、お互いのことを知り、身体と身体をあわせる。ここは不条理(または無条理)の世界だ。そこではセックスなど、たいしたものでもない。この不条理の世界を表現するにはことばしかない。セックスのあと、男も女も饒舌に語る。時には哲学的に、時には文学的に社会や人間や自分について語る。どんなことばを弄しても、不条理の世界を生きる二人には人生の意味などない。身体さえ空っぽだ。こんな映画の最大の興味は、最後がどんな形で終わるかだ。女が小学校の教師だと判明し、教室でこどもたちが暗唱した詩を発表するところで終わる。ここで、観る者は多少救われる。
合計星数(2017年4月20日に下記の評価を修正)
8 最低
12以下 駄作
14~16 一般的な並みの作品
18以上 秀作、話題作
23以上 優良作品
29以上 最優秀作品
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